使用禁止色素「スーダン」検出報道:食薬署の動向と、成分審査強化について
2025年11月22日、台湾において、化粧品から使用が禁止されている色素「蘇丹紅(スーダンレッド)4号」が初めて検出されたとするニュースが大きく報道されました。
【ニュースの概要】
問題の製品と原料:
台湾で販売されている化粧品(主にリップオイルなど)から、工業用色素であり発がん性が指摘される蘇丹紅4号が検出されました。
サプライチェーン:
問題の原料は、シンガポールの製造業者から台湾の輸入業者を経由し、国内の化粧品業者に流れていたことが確認されています。
台湾当局の対応:
1.台湾の衛生主管当局である食薬署(TFDA)は、該当業者に対し、汚染された可能性のある製品の予防的下架(リコール)を指示し、調査を進めています。
2.原料の成分分析を進め、「偶発的な汚染」か「故意の不正添加」かを特定し、今後の法的責任の判断に用いる方針です。
今回の事例は、「天然抽出物」として供給された原料に安価な工業用色素が不正に添加されていた疑いがあり、グローバルなサプライチェーンにおける原料の偽装や不正添加のリスクを示す重大な教訓となりました。
【弊社の今後の成分審査・コンサルティングにおける対応方針】
弊社がサポートする日本企業の皆様の台湾進出、および成分審査業務においては、この教訓を真摯に受け止め、以下の対応を強化してまいります。
1.市場リスクの継続的な監視:
台湾食薬署(TFDA)による最新の規制や違反情報をリアルタイムで確認し、成分審査基準へ即座に反映させます。
2.成分審査の厳格化:
〇特に、色味に関わる原料(着色料や天然抽出物など)について、製造元の信頼性やトレーサビリティを従来以上に厳しくチェックします。
〇サプライヤー提供の証明書だけでなく、客観的な裏付け資料に基づいた審査を徹底します。
3.安心・安全な進出のサポート:
上記の審査を徹底することにより、日本企業の皆様が台湾市場で安心して製品を輸入・販売できるよう、万全の体制でサポートいたします。